パイオニアは,2009年6月末までに実施予定だった,本田技研工業を割当先とする第三者割当による新株式発行を延期すると発表した(発表資料)。パイオニアは,構造改革などを含む中期経営計画の実現に向けて,400億円規模の資金調達を必要としているが,新たな財務パートナーシップの相手先として,本田技研工業以外のスポンサー候補との交渉を継続している(Tech-On!の関連記事)。この交渉の進捗が遅れていることが,新株式発行延期の理由という。本田技研工業が,約25億円の新株式を引き受けるという意向は変わっていないものの,今後の協議の結果によっては発行条項の変更を行う可能性もあるとする。本田技研工業への新株式発行の時期は,スポンサー候補と財務パートナーシップに関する最終合意に至るまでに確定する予定である。

 パイオニアは2009年4月28日に,本田技研工業株式会社に対して第三者割当による新株式発行を行うと発表していた(発表資料)。新株式発行による調達資金は,カーエレクトロニクス事業の研究開発費用の一部に当てるとしている。