ネクステックと東京証券取引所は2009年6月19日,東京証券取引所マザーズ市場での上場廃止の決定について発表した。東京証券取引所は同6月20日から同7月19日まで整理銘柄に指定し,同7月20日に上場廃止とする予定。すでに同4月1日に,債務超過により上場廃止基準に抵触の見込みとして監理銘柄に指定されていたが,2009年3月期決算の有価証券報告書の提出とともに基準抵触が確定した。

 ネクステックはPLM(製品ライフサイクル管理)ならびにBOM関連のコンサルティングで知られる。1年前の2008年3月期決算で有価証券上場規程に定める債務超過の状態になり,第三者割当増資などを実施して2008年9月にいったん債務超過を解消した。しかし同社にとっての顧客である製造業が,サブプライム問題に端を発した不況の直撃を受け,同社の売上高と利益が予定を大きく下回った。このため,2009年3月期決算で再び債務超過になり,マザーズ市場の上場廃止基準に抵触した。

 ネクステックは今後も業務を継続し,「人を中心に,製造業向け付加価値サービスを提供する」方針。