【DMS展プレビュー】米SpaceClaim社社長,「概念設計段階でCADとCAEの連携運用が増加」
米SpaceClaim社社長兼CEOのChris Randles氏が日経ものづくり誌記者と会見,「既に3次元CADを導入しているユーザーでも,そのCADを使う前の段階の設計検討用途に,SpaceClaimを導入してもらうことが増えた」などと語った。3次元CADで設計を進める際に,最初から問題点の大部分をつぶした状態でスタートすることで,設計コストを削減できると考えるユーザーが増えていることを示しているとみられる。また,合わせて2009年6月下旬に発表予定の「SpaceClaim 2009 SP2の概要を明らかにした。主な発言は次の通り。
「もともと,3次元モデリング(のツール提供)を目的とした会社であって,CADの会社ではない,と当社について説明することにしている。CADと言うと,現状ではパラメトリック・フィーチャベースの,モデリング履歴で3次元モデルを拘束するタイプのCADを思い浮かべる人が多いと思うからだ。われわれは,設計者に限らず多くの人に3次元モデリング機能を提供したいと思っている。
そのため,直感的な操作のしやすさと,すばやい形状変更を重視してきた。その結果製造業においても,既存のパラメトリック・フィーチャベースのCADとは別の使い方をしてもらえるようになってきた」。
「現状のCADは詳細設計段階では必要不可欠なものになっているが,構想設計段階に合っているとは言えない。CADで詳細なモデルができてからCAEで解析計算しても,計算結果に応じて大きな改良を施せる時期ではなくなっている。もっと早期段階で解析計算を実行して,問題がないように構想設計をまとめてからCADを使い始める方が合理的だ。
こうすることで,CADでの詳細設計期間を短縮し,かつ問題発生による手戻りも削減でき,設計コストを抑えることにつながる。こういう要望が最近多い」。
「そこで,構想設計段階で解析計算を実行するため,大まかな3次元モデルを素早く用意する必要がでてくる。ゼロからささっと形状を作成したり,従来製品のCADデータを変形したり簡略化したりできるツールが求められる。そこにSpaceClaimを使ってもらえるようになっている。
解析計算が目的だから,解析ツールとの連携性が必然的に非常に重要になる。そこで米ANSYS社と提携して,解析計算を実行しやすくしたり,解析結果をSpaceClaim側に反映させたりと,双方向の連携ができるようにした。日本国内でも,ANSYSも扱っているサイバネットシステムに総代理店になってもらった。2009年6月末に出荷するSpaceClaim 2009 SP2では,材質情報を定義してCAEツールに渡せるようにしたり,スポット溶接要素を使えるようにした」。
「構想設計段階で作成したデータが,既に利用しているCADと連動できないと意味がない,と言われることが以前は多かった。しかし半年か1年ほど前からは,それほどの連動を求められなくなってきている。詳細設計段階でモデリングをし直すことになったとしても,問題の少ない設計案でスタートできるわけだから,効果はあると言える。特に,詳細設計のモデリングをオペレータが担当する企業の場合,デメリットはそれほどない」。
このほか,SpaceClaim 2009 SP2は,自由曲面形状の直接編集(変形)を可能にした。四辺形の自由曲面パッチに現れる格子状の曲線(いわゆるUVカーブ)を直接つまんで編集できる機能を加えた(図)。寸法値を与えることも可能にした。同ソフトは,2009年6月24〜26日開催の「第20回 設計・製造ソリューション展(DMS東京)」(東京ビッグサイト)に出展の予定。












