図 3.9G導入に向けた特定基地局開設計画の概要(総務省のデータ)
図 3.9G導入に向けた特定基地局開設計画の概要(総務省のデータ)
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 総務省は2009年6月10日に,3.9世代移動通信システムの導入に向けた特定基地局の開設計画を認定したと発表した(発表資料)。イー・モバイル,NTTドコモ,ソフトバンクモバイル,KDDIおよび沖縄セルラー電話の4グループが開設計画の認定を申請しており(5月8日に公表された受け付け結果),総務省は4グループすべての開設計画を認定した。

 総務省は,1.5GHz帯の35MHz幅と1.7GHz帯の10MHz幅を最大4事業者に対して10MHzまたは15MHz割り当てる方針を固め,2009年4月から開設計画の認定申請を受け付けていた。今回申請した4者は,イー・モバイルが1.7GHz帯の10MHz幅を,NTTドコモが1.5GHz帯の15MHz幅を,ソフトバンクモバイルとKDDIが1.5GHz帯の10MHz幅をそれぞれ希望していた。この結果,1475.9M~1485.9MHzがソフトバンクモバイル,1485.9M~1495.9MHzがKDDIおよび沖縄セルラー電話,1495.9M~1510.9MHzがNTTドコモ,1844.9M~1854.9MHzがイー・モバイルにそれぞれ割り当てられることになった。

 総務省は,100Mビット/秒以上を実現できる「3.9G」,40Mビット/秒以上を実現できる「3.5Gの高度化システム」のいずれかを採用することを事業者に求めている。今回公表された各社の開設計画()によると,NTTドコモとKDDIは1.5GHz帯でLTEだけを採用する。NTTドコモは2012年第4四半期に,KDDIは2012年12月にサービスを開始する予定である。

 今回割り当てられた周波数において,3.5Gの高度化システムの導入を検討しているのがソフトバンクモバイルとイー・モバイルである。ソフトバンクモバイルは1.5GHz帯でHSPAまたはDC-HSDPAを採用し,2010年4月にサービスを開始する。また2010年1月にサービスを開始する予定のイー・モバイルは,HSPA,DC-HSDPA,LTEの3方式を計画している。