日本ポリプロと日本ポリエチレンは,2009年7月1日納入分からポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)の価格を値上げすると,それぞれ発表した。対象は,両社ともPPあるいはPEの全製品。値上げ幅は,いずれも20円/kg以上としている。

 値上げの理由は,ナフサ価格が高騰していること。国内の同価格は,2009年第1四半期には2万7000円/kLだったが,同年5月以降に騰勢を強めてきており,同年第2四半期には3万3000円超/kLに,さらに同年第3四半期には4万円超/kLという高いレベルに推移する見込み。背景には,中国などの石化製品の需要が堅調に伸びていることがあるという。

 両社は,2009年初頭から投資の抑制や徹底したコスト削減に努めてきたが,昨今の景気低迷による業績の悪化などもあり,もはや自助努力のみによってコストの高騰を吸収することは不可能と判断し,価格改定を実施することにした。