半導体大手のドイツInfineon Technologies AGは現地時間の2009年6月5日,中国の江蘇省無錫市にある後工程工場を拡大すると発表した(発表資料)。Infineon社は現在,後工程をコスト競争力のある地域へ移しており,今回の無錫工場の拡張もその一環という。2011年までに従業員やノウハウを現在以上に無錫工場に集め,中国市場における存在感の醸成や生産規模の拡大による効率向上を目指すとした。

 無錫工場の従業員は現在830人だが,これを2011年には約2000人まで拡大する。同時に,マレーシアのマラッカ工場で手掛けている後工程を無錫工場に移管する。この拡大を通じて無錫工場はディスクリート半導体の各種パッケージの量産拠点として中核を担っていく。また,非接触ICカードやセキュリティICの組み立て/テストも手掛けるとする。なお,マラッカの拠点は,生産技術やパッケージの開発といった新たな役割を担うなどして存続する。