Vice President,Client Systems GroupのEric Klein氏
Vice President,Client Systems GroupのEric Klein氏
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JavaFXで作られたAmSoft Systems社の「Really Me」
JavaFXで作られたAmSoft Systems社の「Really Me」
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Really Meは携帯電話機でも動作する
Really Meは携帯電話機でも動作する
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Qualcomm社が提唱する「smartbook」のコンセプト
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SnapDragonを搭載したsmartbookでオフィス・ソフトを動かす
SnapDragonを搭載したsmartbookでオフィス・ソフトを動かす
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Java Storeのアーキテクチャ。Java Storeはデスクトップ向けで,携帯電話機向けやテレビ向けも用意する
Java Storeのアーキテクチャ。Java Storeはデスクトップ向けで,携帯電話機向けやテレビ向けも用意する
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 「2009 JavaOne Conference」における二日目夕方のGeneral Sessionは,ここまでのモバイル関連の発表を少しずつ深めたような内容だった。まず今回のJavaOneにおける目玉といえる「JavaFX Mobile」に関しては,携帯電話機のプラットフォームが多岐に分かれて“フラグメント”が形成されているなか,「JavaFXを対象とすれば,一つのアプリケーション・ソフトウエアでデスクトップから携帯電話機,テレビまでカバーできる」(Vice President,Client Systems GroupのEric Klein氏)と強調した。

 JavaFXを使った実アプリケーション・ソフトウエアとして,米AmSoft Systems社の「ReallyMe」を紹介した。これは,複数のSNS(social networking service)の更新情報や連絡先情報などを,一つのアプリケーション・ソフトウエアで管理できるようにするもの。同じソフトウエアを携帯電話機でも動作させて見せた。また携帯電話機でPayPalのサービスを利用するアプリケーション・ソフトウエアを,「1週間,一人のエンジニアが作れた」(Klein氏)として,JavaFXの生産性の高さを強調していた。

 携帯電話機以外にも,「Mobile」の対象となるものがあるとして,Klein氏が挙げたのが米Amazon.com社の「Kindle」である。これを一般化したものとして,米Qualcomm Inc.の「smartbook」が披露された。smartbookはQualcomm社のマイクロプロセサ「SnapDragon」を搭載した,いわゆるネットブック型の端末で,画面サイズは8~10型で,3Gの携帯電話通信網で常にネットワークにつながっており,電池駆動時間が1日程度確保できるというもの。グラフィックス処理もそれなりに可能で,動画の再生やJavaで書かれたオフィス・ソフトの実行も可能であるという。2009年秋には実際の製品が出てくる見込みである。

 JavaFXに続くもう一つのJavaOneの目玉である販売サイト「Java Store」に関しては,これまで明確にしてこなかったがJavaFX Mobile専用のサービスやJavaFX TV専用のサービスも提供することを明らかにした。JavaFX Mobile用のサイトは,「携帯電話事業者など,パートナー企業を表に立てる。テレビに関してはまだこれから詳細を決定する」(Klein氏)とした。