JavaFX TV ArchitectのRonan McBrien氏によるJavaFX TVのデモ
JavaFX TV ArchitectのRonan McBrien氏によるJavaFX TVのデモ
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Sportsチャネルに切り替え,速報を表示
Sportsチャネルに切り替え,速報を表示
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JavaFX用のオーサリング・ツールも用意した
JavaFX用のオーサリング・ツールも用意した
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 米Sun Microsystems,Inc.は2009年6月2日,米San Franciscoで開幕した開発者会議「2009 JavaOne Conference(JavaOne 2009)」で,インターネット経由でプログラムを配信するRIA(rich internet application)の実装の一つである「JavaFX」の最新版となる「JavaFX 1.2」を発表した。JavaFXは2008年12月にパソコン用を最初に公開し,2009年2月に携帯電話機向けの「JavaFX Mobile」を発表した。今回の発表で新たにテレビ向けの「JavaFX TV」を製品に追加。「互換性を保ちながら,同じプログラムを実行できる3番目のスクリーンになる」(JavaFX TV ArchitectのRonan McBrien氏)。

 General Session(JavaOneにおける基調講演)では,韓国LG Electronics社製のテレビでJavaFX TVのプレビュー版を実演した。テレビの画面の下にWidget風のメニューを表示する。メニューなどの表示は半透明になっていて,テレビの画像に大きく影響しないようにしていた。この領域にダウンロードしたコンテンツを表示したり,スポーツの速報を表示したりできる。ダウンロードしたコンテンツに切り替えて表示させたり,スポーツ速報の画面から試合の詳細に切り替えて表示させたりといったデモを見せた。

 またJavaFX用のオーサリング・ツールも披露した。これまでのJavaFXのプログラム開発ツールは,基本的に開発者が利用することを想定したツールしかなかった。タイムラインの制御やキー・フレームの設定などができることによって,「アニメーションなどの効果を利用したコンテンツを容易に開発できる」(Director of EngineeringのNandini Ramani氏)。基本は米Adobe Systems Inc.の「Flash」のように,コンテンツに盛り込む動画や静止画,音声などのメディア・データを貼り込み,タイムラインを調整して動きなどを作りだす。また一つのコンテンツから,携帯電話機向けやテレビ向け,パソコン向けなど出力先の画面のサイズの大きさに合わせたファイルを生成できる。「デザイナーと開発者の壁を取り除くツールになる」(Ramani氏)。ツールの公開は2009年末を予定している。