日立製作所は2009年5月25日,自動車部品を手掛ける「オートモティブシステムグループ」と薄型テレビなどのAV機器を手掛ける「コンシューマ事業グループ」の分社化に関する計画の概要を発表した(PDF形式のニュース・リリース12)。2009年7月1日付で日立製作所の100%出資子会社として分社化され,新会社の社名はオートモティブシステムグループが「日立オートモティブシステムズ」,コンシューマ事業グループが「日立コンシューマエレクトロニクス」となる。同社は2009年3月16日に,この2部門の分社化を発表していた(Tech-On!の関連記事)。

 日立オートモティブシステムズは,資本金が150億円。本社は茨城県ひたちなか市に置く。代表取締役社長には,日立製作所 前執行約副社長の大沼邦彦氏が就任する予定。今回の分社化により,収益責任体制をより明確化するほか,意思決定の迅速化,生産拠点の整理/統合や人員の見直しによる事業の効率化を図るという。

 一方,日立コンシューマエレクトロニクスは,資本金が10億円で,本社は東京都千代田区。代表取締役社長は日立製作所 現コンシューマ事業グループ グループ長&CEOの渡邊修徳氏が就任する予定だ。業務用液晶プロジェクターなどの業務用向け製品を強化するほか,他社との協業により高収益事業構造の早期確立を目指すという。日立グループ全体での民生機器事業の経営効率を高めるため,冷蔵庫や洗濯機などを手掛ける白物家電事業を含めた組織再編などを検討していくとする。