三菱化学は2009年5月14日,植物由来のポリカーボネート樹脂(以下,バイオPC)の開発と量産化に向けて,黒崎事業所(福岡県北九州市)内にパイロットプラントを建設すると発表した。同年6月に着工し,翌2010年4月に完成する計画。年産能力は300tとなる予定だ。

 三菱化学が開発したバイオPCは,ポリ乳酸を原料としたバイオプラスチックと比べて耐熱性・耐久性に優れるのが特徴。光学特性や耐光性,表面硬度といった機能も高いという。同社は今後,最先端の光学・エネルギー関連部材や,ガラス代替用途の拡大が見込まれる分野への展開を図る。

 新しいパイロットプラントでは,バイオPCの量産化に向けた実証研究を実施する。併せて同社は,市場開発の促進を図る。投資金額は約20億円。