任天堂の2008年度(2008年4月~2009年3月)決算は売上高,利益ともに過去最高を更新した。売上高は前年度比9.9%増の1兆8386億2200万円,営業利益は同14.0%増の5552億6300万円,純利益は同8.5%増の2790億8900万円である。不況下でもゲーム市場は比較的堅調に推移したといい,「Wii」や「ニンテンドーDS」の普及拡大が進んだことで,売上高,営業利益,経常利益,純利益の全指標で過去最高を達成できたとする。

 Wiiの年間販売台数は2595万台で,前年度実績を約40%上回った。国内では前年度比47%減の206万台にとどまったが,海外で大きく伸びた。2009年3月末までの累計販売台数は国内796万台,全世界5039万台となった。発売から2年5カ月での累計5000万台達成は史上最速という。対応ソフトウエアでは「Wii Fit」が1637万本(2007年12月の発売からの累計では1822万本),2008年4月に発売した「マリオカートWii」が1540万本と好調だった。

 ニンテンドーDSシリーズの年間販売台数は前年度比3%増の3118万台だった。累計では1億178万台となり,発売から史上最短で1億台を突破した。カメラを搭載した新型の「ニンテンドーDSi」は国内で222万台,全世界で302万台を販売した。

 2009年度の業績予想は,売上高が前年度比2.1%減の1兆8000億円,営業利益は同11.8%減の4900億円とする。Wiiのハード/ソフトの海外売上比率が高まっているため,円高進行の影響を受けて減収減益に転じると予測した。Wiiの年間販売台数は2600万台,ニンテンドーDSは3000万台を見込む。

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