東京ガスは,各種メーターの遠隔検針などに向けた無線通信方式について,米IEEEに技術提案する方針を固めた。近距離無線の標準化を進めるIEEE802.15.4g部会に,伝送手法に関する提案を行うという(IEEE802.15.4gのページ)。IEEEにおける国際標準化に技術を提案することで,同社が計画中のスマートメーター利用のサービスなどに向く方式を実現することを目指す。

IEEE802.15.4gで検討されているのは,「Smart Utility Networks」と呼ばれるもので,スマートグリッドなどで活用するデバイスの物理層の標準化を目指している。既にPAR(project authorization request)が承認されてタスク・グループとして活動しており,現在は提案受付の段階にある。東京ガスは,低消費電力の中継無線方式の物理層などに関して提案するとみられる。

4gの議長であるPhil Beecher氏によれば,提案受付の締め切りは2009年5月2日である。東京ガスなどは,締め切りまでに提案書をまとめて送付する予定。標準化の際には,ほかのガス事業者や国内機器メーカーとも連携して進めていく方針だ(Tech-On!の関連記事)。