中国Guangzhou Skytone Transmission Technologies Co., Ltd.は,「Hong Kong Electronics Fair (Spring Edition)」(2009年4月13~16日,主催:Hong Kong Trade Development Council)で,OSに「Android」を採用したMID(mobile internet device)「Alpha680」の試作機を出展した(図1)。2009年6月ころから,相手先ブランドで製造する予定。
Skytone社はこれまで,Linux 2.6カーネルを利用した独自のLinux OSを搭載したMID「Alpha600」を提供していた。本体側の筐体にキーボードとタッチ・パッドを備え,ディスプレイ部を2軸回転ヒンジで接続したものである。Androidを採用したAlpha680は,これと同じハードウエアに,タッチ・パネル機能を追加するという。「Androidには,デスクトップ画面の切り替えなど,タッチ・パネルを利用したほうが操作しやすい場面がある」(Skytone社)からだ。
プロセサは533MHz動作のARM 11コアを集積したSoCで,ストレージは1G~4Gバイトのフラッシュ・メモリ。SDHC規格に対応するSDメモリーカード・スロットと,2基のUSB 2.0インタフェース・ポートを持つ。ネットワークへの接続は,Ethernetと,IEEE 802.11bおよび同gの無線LAN。ディスプレイは800×480画素の7型である。
1000個受注時のOEM価格は145米ドルの予定。「Windowsに対するニーズもあるかもしれないが,その場合はこの価格にさらにOSのライセンス費用がかかってしまう。我々はMIDなどのコンピュータを消費者が安価に入手できるようにするためにオープンソース・ソフトウエアを活用してきた。Androidは我々の考え方に合っていた」(Skytone社)と説明する(図2)。