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半導体製造 プロセス技術や工場の動向を知るための
 

【半導体メモリー・シンポ】不況を打ち破る新技術を徹底討論,大手からベンチャまで集結

大下 淳一=日経マイクロデバイス
2009/04/06 00:00
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 2008年は,半導体メモリー・メーカーにとって過去最悪といえる年になった。もともとDRAMやNAND型フラッシュ・メモリーといった主力メモリーの価格は,2007年以前の各社の過当競争によって継続的に下落していた。これに加えて年後半には,米国での金融危機に端を発する世界同時不況により,メモリーを搭載する最終製品の需要が一挙に冷え込んだ。

 この結果,メモリー・メーカーは軒並み大幅な赤字に追い込まれている。市場シェアで上位にある大手メーカーでさえ事業継続の危機に直面している。事実,2009年に入って,DRAMで第5位のドイツQimonda AGとNOR型フラッシュで首位の米Spansion Inc.が相次いで経営破たんした。台湾では,当地のDRAM産業の再建に向け,行政側が海外メーカーをも巻き込んで新メモリー会社Taiwan Memory Co.(TMC)を設立する事態になった。

 2009年4月現在でも,半導体メモリー市場に明確な回復の兆しはみえていない。2009年いっぱいは,メモリー・メーカー各社にとって苦しい状況は続きそうだ。

 こうした状況において重要性を増すのが,新たな市場を切り拓く技術開発である。現行メモリーの微細化限界を突破したり,機器のメモリーの構成をガラリと変えることで,新たな需要を生み出す。例えば,半導体メモリーの微細化は,DRAMで50nm世代,NAND型フラッシュでは40nm世代まで進んでいるが,その先の技術進化がクリアに見えていない。この状況を受けて,日経マイクロデバイスは,「第7回 半導体メモリー・シンポジウム ~未曾有の大不況を打ち破る革新技術~」を2009年4月20日(月)に東京・秋葉原で開催する。

NAND型フラッシュ・メモリーを低コストで高集積化する
NAND 型フラッシュ・メモリーは,3ビット/セル以上の「超多値化技術」の時代に入った。図は,過去数年間に国際学会で発表された2.4ビット/セル技術の成果。東芝と米SanDisk Corp.の共同グループが,「2009 International Solid-State Circuits Conference(ISSCC 2009)」で発表したデータを基に作成。二つの写真はいずれも東芝とSanDiskの共同データ。
[画像のクリックで拡大表示]

 例年開催している技術セミナーだが,今回は新市場を切り拓き,次世代を担う革新技術に焦点を当てた。講演テーマは,フラッシュ・メモリーの超大容量化技術や次世代不揮発性メモリー,不揮発性を備えたDRAMなど。講師は,東芝,米Micron Technology, Inc.,ニューモニクス・ジャパン合同会社,NEC,米Chip Memory Technology, Inc.の5社から招聘する。見どころを簡単に紹介しておきたい。

 東芝の講演は,NAND型フラッシュの「超多値化技術」にかかわるもの。登壇者は,設計技術を統括する東芝セミコンダクター社メモリ事業部 ファイルメモリ設計技術部 部長の金澤一久氏。超多値化技術とは,一つのメモリー・セルに3ビット以上のデータを記憶させる技術。微細化のコストが増大の一途をたどる中で,低コストに集積度を高める手法として注目を浴びている。この技術で,東芝は開発パートナの米SanDisk Corp.とともに4ビット/セルのチップを開発するなど,業界最先端を行く。同社が最新の成果を披露する。

 Micronは,データ・センターやパソコンなど,あらゆるメモリー・システムにおける“メモリー活用術”を紹介する。登壇者は,同社Vice president of memory system developmentのDean Klein氏。具体的には,低電力設計を導入したDRAMやSSD(solid state drive)の活用による,システムの消費電力の低減技術が講演テーマとなる。SSDは,大容量ストレージの王者として君臨するHDD(ハードディスク装置)の置き換えを狙う,NAND型フラッシュ・ベースのストレージである。

 ニューモニクス・ジャパン合同会社は,NOR型フラッシュ・メモリー大手のスイスNumonyx B.V.の日本法人。Numonyxは,業界に先駆けて2009年から次世代不揮発性メモリー「PCM(相変化メモリー)」を量産する計画だ。PCMは,携帯機器やデジタル家電に搭載されるNOR型フラッシュを置き換えるとともに,DRAM搭載量を減らせるメリットがある。ニューモニクス・ジャパン合同会社EBG Japan,Ecosystem Development Senior Managerの外山大吾氏が,PCMで新市場を切り拓くための同社の取り組みを紹介する。

NECの「不揮発性磁気フリップフロップ」のチップ写真
NECの「不揮発性磁気フリップフロップ」のチップ写真

 NECの講演は,次世代不揮発性メモリー「MRAM」に関するもの。書き換え回数が無制限という特徴を持つMRAMにはさまざまな使い道が考えられるが,同社はSoCに混載するSRAMやDRAMの代替を狙う。同社デバイスプラットフォーム研究所 研究部長の杉林直彦氏が,MRAMのSoC応用や,その要素技術を利用した不揮発性ロジックLSIへの展開について講演する。

 最後に登壇する米Chip Memory Technology, Inc.は,2008年に事業を開始した気鋭のベンチャ企業。同社Chairman, CEO & PresidentのWingyu Leung 氏が登壇する。同社のウリは,「NVDRAM」と呼ぶ不揮発性DRAM技術である。DRAMとフラッシュの技術を融合した新型メモリーであり,“容量とコストでのDRAMの優位性,動作速度でのSRAMの優位性,フラッシュ・メモリーの不揮発性,をすべて兼ね備える”という夢のようなメモリー技術だ。現在,実用化に向けた開発段階だが,同社の技術には多くの機器メーカーが関心を寄せているという。

 今回のセミナーでは,全講演終了後に「公開質問会」を設ける。講演者が登壇し,会場からの質問に答えてもらう場である。講演内容に限らず,半導体メモリー技術全般について,参加者が常々疑問に感じていたことを講演者にぶつけてもらう場にしたい。

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