四つの「W」をグラフ化することで,物事の関係が分かる
四つの「W」をグラフ化することで,物事の関係が分かる
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 米Yahoo! Inc.は「Web 2.0 Expo」のセッション「The “Mobile First”User Experience」で,携帯電話機向けサービスを中心としたサービスの構築について語った。

 同社Chief Scientist and VP of ESP,Yahoo! MobileのMarc Davis氏は,Tim O'Reilly氏のWeb 2.0の定義を引き合いにして,「当初は単一の機器のレベルを超えたソフトウエアの提供という点しか合致しなかったが,2009年の携帯電話機はWeb 2.0のすべての定義に当てはまるようになった」と指摘。さらに携帯電話機は(1)常に身近にあって持ち歩く,(2)双方向の音声コミュニケーションができる,(3)双方向のテキストによるコミュニケーションが可能,(4)動画や音楽などの再生機,(5)写真や動画などのコンテンツを作る機器である,(6)多くのセンサを備えている,といった特性から,「集積した情報から,知性を埋め込むことができる社会的かつ認知的な機器である」(Davis氏)とした。

 すなわち携帯電話機を使えば,四つのW(Where/When/What/Who)を収集できる。この4軸でグラフを作ることによって,誰と誰がどのような関係にあるかなどを推論できるという。

 Yahoo!社は前日の2009年4月1日に,「CTIA Wireless」で「Yahoo! Mobile for Web」を発表している。このアプリケーションにもこのような考え方が反映されている。例えば「Yahoo! oneSearch」で「watchman」を検索すると,watchman.comを探すのではなく,watchmanという単語が映画タイトルであることを認識し,ユーザーの近くでwatchmanを上映している映画館を検索結果のトップとして表示するという。