Verizon社のIvan Seidenberg氏
Verizon社のIvan Seidenberg氏
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 米携帯電話事業者大手のVerizon Wireless社は,携帯端末向けソフトウエア開発団体「Joint Innovation Lab(JIL)」に加盟する(発表資料)。JILは,中国China Mobile Communications Corp.やソフトバンクモバイル,英Vodafone Group Plcなどが共同で設立した団体。Verizon社のCEOであるIvan Seidenberg氏が,米ラスベガスで開催中の「International CTIA WIRELESS 2009(CTIA)」の基調講演で述べたもの。

 JILは,携帯端末向けソフトウエア関連の技術開発を進めることを目標としており,まずはウィジエット開発環境を策定する予定。携帯電話事業者はJILによって,携帯電話機のソフトウエア開発に自社の事業モデルに沿ったソフトウエアなどを提案しやすくなる。Verizon社のSeidenberg氏は講演で,「JILに加盟した目的は,一つのソフトウエア・アプリケーションを世界の様々な端末で利用できるようにする環境を作るため」としている。JILは2009年中にも,ウィジェット向けの開発環境や開発キットなどの整備などに取り組んでいく方針である。

LTE開発設備を設立

 Verizon Wireless社はこのほか,LTEサービスの実施に向けた「Verizon Wireless LTE Innovation Center」を設立することを発表した(発表資料)。米マサチューセッツ州に設立する施設で,Verizon Wireless社とパートナー企業がLTE関連技術や製品を共同開発するために利用する。Verizon Wireless社は同拠点に関して,家電製品やセキュリティ,医療用途の機器,テレマティックスなどの分野の開発者が利用することを期待している。