980nm励起レーザ(高出力550mW)
980nm励起レーザ(高出力550mW)
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フルバンド・チューナブルレーザ
フルバンド・チューナブルレーザ
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 古河電気工業は,光通信用半導体レーザ製品事業の拡大強化の一環として,光増幅器励起用高出力励起レーザ(波長980nm,出力550mW)の製品化と,信号光源用「フルバンドチューナブルレーザ」の製造ラインを同社タイ工場に増設することを発表した。

 波長が980nmの励起レーザの出力は,現行製品で450mWまでラインアップしているが,需要の増えている高精度画像伝送などの大容量データ処理用途に対応して550mWまで拡大した。2009年3月から少量のサンプルの出荷を開始。同年10月以降,タイ国内の100%子会社Furukawa FITEL社(FFT社)で量産し,ワールドワイドに製品を供給する。さらに,2010年度には600mW超,2011年度には750mW超の製品を発売する計画。

 フルバンドチューナブルレーザ「FRL15TCWシリーズ」は,今後の新規需要に応えるため同社千葉工場の生産ラインに加え,タイFFT社に第2ラインを増設し,2009年2月初めから稼働を開始。フルバンドチューナブルレーザは,ワンチップ上に波長の異なる複数のDFB(分布帰還形)レーザを集積したもので,波長のチューニングはDFBレーザを電気的に切り替えるとともに,チップの温度を微調整して行う。この構造/方式では,機械的な調整がないため波長飛びが起きず,高い安定性と信頼性を確保する。

 これらの光通信用半導体レーザ群を2009年3月24日から米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されるOFC/NFOEC(光通信国際会議)に出展予定。