米Broadcomは米国時間2009年3月16日,次世代のIP電話およびマルチメディア端末用の設計プラットフォーム「Broadcom Persona」を発表した。65ナノメートルのプロセスで製造した同社のIP通信プロセサを採用することで,高性能かつ低消費電力の製品を低コストで実現できるとしている。

 Personaプラットフォームは,IP電話向けに機能強化したシステム・オン・チップ(SoC)ソリューションを提供する。ハイエンドのマルチメディア電話向けには「BCM11107」プロセサを採用し,企業向けのアプリケーションと,中堅・中小企業および小規模企業向けローエンドのプラットフォームでは,それぞれ「BCM11109」と「BCM11170」を採用する。ピン互換のあるPersonaデバイスにより,メーカーは複数の製品において共通のハードウエア設計と印刷回路基板(PCB)を使用できるため,部品や製造コストを低減できる。

 Personaは,高速ネットワークに対応するためにギガビット・イーサネット・スイッチやパケット・フィルタ機能,物理レイヤー・デバイスを備える。このほかにも,高性能なアナログ・オーディオ・コーデックや,同社のIP電話ソフトウエア・スイート「PhonexChange」をサポートするデジタル信号プロセサなどを搭載する。

 マルチメディア機能を搭載するBCM11107プロセサは,LCDコントローラ,ビデオ・コーデック機能を備え,2次元グラフィックスをサポートする。マルチメディア・コプロセサのBCM11181を組み合わせた場合には,ビデオ会議や3次元グラフィックスにも対応可能となる。

 Personaプラットフォーム・プロセサ,リファレンス・デザイン,開発キットは,現在,特定顧客を対象にサンプル出荷されている。

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