SMKと山一電機は,経営統合の検討を中止した(発表資料のPDF)。両社は2008年11月13日に経営統合することで基本的に合意し(Tech-On!関連記事),協議を行って来た。しかし,金融情勢の悪化や景気の急速な冷え込みなどを受けて,経営統合が必ずしも両社の株主の利益につながらない可能性を懸念したとする。加えて,両社とも2009年3月期には通期で営業損失が見込まれることから,両社とも「まずはそれぞれ経営の再建に優先して注力すべき」(SMK)として,経営統合の検討を中止したという。

 経営統合の検討中止に伴って,2009年6月下旬に予定していた株式移転に関する一連の手続きは中止する。また,同年9月に予定していた両社株式の東京証券取引所への上場廃止も行わず,両社はそれぞれ上場を維持する。両社は今後も良好な関係を保ち,「両社の企業価値の向上を検討するための協議は適宜行う方針」(SMK)という。