半導体メーカーの米National Semiconductor Corp.は現地時間の2009年3月11日,全世界で従業員およそ1700人を削減すると発表した(発表資料)。同日発表した2009年3月1日締めの四半期決算は,売上高が前年同期比36%減の2億9240万米ドル,営業利益が同72%減の3030万米ドルと低迷。受注額も前期に比べて25%減少した。売り上げ減に合わせてコストを削減し,利益の確保を図る。

 National Semiconductor社は,需要に応じて生産規模を縮小するため,米国テキサス州Arlingtonの前工程工場と中国・蘇州の後工程工場を閉鎖する。これに伴い,2拠点に携わる従業員875人を削減する。これとは別に全世界の製造や販売,マーケティング,顧客サポートなどの部門で850人を削減する計画。これらの施策に関わる費用は1億6000万~1億8000万米ドルに上るという。

 一連のコスト削減策が完了すると,National Semiconductor社の従業員は4800人程度になる見込み。製造拠点は米国メイン州South PortlandとスコットランドGreenockの前工程工場およびマレーシアMelakaの後工程工場の3カ所に集約される。