Samsung社の「NX」の側面
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Samsung社の「NX」の背面
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「PENTAX X70」の背面
「PENTAX X70」の背面
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 世界シェア第3位の韓国Samsung Digital Imaging Co. Ltd.と,HOYAのデジタル・カメラ部門「ペンタックス」。両社は,一眼レフ機の開発において提携関係にある。カメラ本体などのシステム設計はペンタックスが,CMOSセンサはSamsung Digital Imaging社とごく近い関係にあるSamsung Electronics Co., Ltd.が,提供するといったものだ。

 今年の「PMA」では,両社の活力に大きな差が見られた。ある部品メーカーの方に以下を話したところ,カメラ業界における優勝劣敗の進行を象徴するという点で参考になる,という反応を得たので,報告する。

■Samsung社

[発表内容]
高級カメラの新たな姿を作ろうと目論む新型機「NX」のモックアップを展示した。2009年下期に発売する予定。一眼レフ向けの撮像素子(APS-Cサイズ)とレンズ交換機構を備えながら,カメラ内部のミラーを取り除いた。

交換レンズ接続規格(マウント)は,ペンタックスとともに使う既存マウントではない注1)。NXの紹介ビデオではWi-Fi,DLNA,HDTVといった単語もうたわれていた。Samsung Digital Imaging社は,こうした商品が「2012年にスチル・カメラ市場の20%以上を占める」という。

注1)HOYAのIR・広報担当に,新マウントを投入する意向・計画を持っているか質問したものの,ノーコメントだった。

[5人のカメラ専門記者の反応]
Samsung社がどんな商品に仕上げるのかといった点について,展示の前で議論を繰り広げた。Samsung社までもがミラーレス機を投入することに,やや興奮する人もいた。

■ペンタックス

[発表内容]
PMAのプレイベントを主催する団体が「ペンタックスは一眼レフとコンパクト機の間を埋める新機種を発表する」と予告した。だが,実際に登場したのは「PENTAX X70」だった。本機と同様な機種は,他社が発売済みである注2)

注2)HOYAは,一眼レフ機を除くカメラにおける一部設計と製造を,ODM企業に全面委託している。

[10人のカメラ専門記者の反応]
みな落胆した。「事業の先行きは大丈夫か」という人もいた。