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【ナノテク展続報】200℃以下の処理温度でCNTトランジスタを印刷

2009/03/02 19:44
加藤 伸一=日経マイクロデバイス
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200℃以下の処理温度でCNTトランジスタの積層構造を形成。NECのデータ。
200℃以下の処理温度でCNTトランジスタの積層構造を形成。NECのデータ。
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 印刷技術で,カーボン・ナノ・チューブ(CNT)を使ったトランジスタのすべての構成要素を形成する――。このような技術をNECが,「nano tech 2009 (国際ナノテクノロジー総合展)」(2月18日〜20日)で披露した(Tech-On !関連記事発表資料)。200℃以下の処理温度でCNTトランジスタを形成できるため,PEN(ポリエチレンナフタレート)のフィルムなどを基板に使うことができる。

 こうしたフィルムを基板に使えば,軽く,薄く,曲げられる電子デバイスを製造できる。さらに,ロール状に巻いた長さ数百m〜数kmのフィルムを使って連続的に生産するロール・ツー・ロール方式を採用も可能になる。その結果,多くの製造装置を連結して搬送用装置や手間の省略につながり,デバイスの製造コストをケタ違いに下げられる。

 今回のCNTトランジスタの形成プロセスでは,Agのゲート,ソース,ドレインの各電極,ゲート絶縁膜,CNTのチャネルを, Ag,絶縁材,CNTを含んだインクをディスペンス技術によって順に塗布,乾燥させて形成する。

 使用するインクは,単に滴下装置で吐出できるように最適化するだけでは利用できない。それぞれ異なる物性を持つ金属,絶縁材料,半導体材料を,思い通りに積層する必要がある。このためには,主に三つの条件を満たす必要がある。一つは,下層のインクを均一に被覆できること,二つ目は,上層に積層されるインクに侵食されない耐性があること,三つ目は,良好なパターニング特性を確保することである。

 これに加えて,形成プロセスを200℃以下とするためには,溶剤などの材料の選択が限定される。その制約の中で,Agや絶縁材,CNTを均一に分散し,かつ200℃以下で揮発する溶剤を使い,インクを作成する必要がある。

 NECでは今後,処理温度を150℃以下に下げた形成プロセスを開発するとしている。これが実現すると,PET(ポリエチレンテレフタレート)のような,さらに安価なフィルムを使うことができるようになる。

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