米Intelが,米NVIDIAと4年前に締結したライセンス契約は「Nehalem」(開発コード名)などの次世代CPUに適用されないと主張していることを受け,NVIDIAは米国時間2009年2月18日に反論の声明を発表した。また,現在出荷しているチップセットには影響ないと語った。

 IntelとNVIDIAは,複数の製品系列と製品世代を対象にした複数年の特許クロス・ライセンス契約を2004年11月に結んだ(関連記事:米Intelと米NVIDIA,包括的な特許クロス・ライセンス契約を締結)。これによりIntelはNVIDIAが保持する3DやGPU関連の特許にアクセスし,一方NVIDIAはIntelのCPUに対応したチップセットの開発が可能になった。

 しかし今回Intelは,メモリー・コントローラを統合した同社の次世代CPUはこのクロス・ライセンス契約の範囲に含まれないとして,2月16日にデラウェア州衡平法裁判所に申し立てた。

 NVIDIA社長兼CEOのJen-Hsun Huang氏はこれに対し,「CPUは計画通りの道を進んでいるが,パソコンのよりどころがGPUに急速に移行していることが,この問題の中心だ。(Intelの行為が)革新を抑圧することで衰退しつつあるCPU事業を守ろうとしていることは明らかだ」と反論。「両社のライセンス契約は,交渉した通り,当てはまると確信している」と述べた。

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