【続報】三菱電機が高効率化した多結晶Si型太陽電池セルとパワー・コンディショナを展示《訂正あり》
三菱電機は,変換効率を高めた多結晶Si型太陽電池セルとパワー・コンディショナを試作し,同社の研究開発成果披露会で試作品を出展した(Tech-On!関連記事)。いずれも「業界最高の効率」(同社)と胸を張る。
多結晶Si型太陽電池セルの光電変換効率は18.9%と,同社の従来試作品の18.6%から0.3ポイント効率を向上させた(図1)。太陽電池の変換効率が向上したのは,多結晶Siに吸収される赤外光を増やしたためである。セル裏面の電極に光の反射構造を設けることで実現した。さらに,この反射構造を設けることで,セルの反りが発生しにくくなったという。
従来品の18.6%という効率は,「公的な認証値」(三菱電機)だが,18.9%という効率は同社内で測定した結果である。試作品の開放電圧は645mVで短絡電流は38.5mA/cm2と,従来品の同639mV,同37.5mA/cm2に比べて向上させた(図2)。ただし,変換効率の指標となる「フィルファクタ(形状因子)」と呼ばれる数値は,試作品で0.762と,従来品の0.776よりも小さくなった。この数値が大きいほど,光電変換効率は高くなる。
昇圧型のDC/DCコンバータを導入
一方,パワー・コンディショナは,出力100kWで,電力変換効率は97.5%と高い。「階調制御型」と呼ぶインバータと,昇圧型のDC/DCコンバータを導入することで高効率化を実現した(図3,4)。市販品に比べて電力損失を約40%低減できるという。なお,階調制御型インバータを100kW級の大容量パワー・コンディショナに導入するのは今回が初めてである。
DC/DCコンバータの導入により,パワー・コンディショナの小型化につながるという。市販されている大容量パワー・コンディショナの出力側で必要な昇圧用のトランスが不要になるためだ。体積は約1.8m3(1900mm×1200mm×800mm)と,市販品に比べて約20%小さくしたとする。
《訂正》記事掲載当初,フィルファクタの値を試作品と従来品とで逆にしておりました。正しくは試作品で0.762,従来品で0.776でした。おわびして訂正いたします。記事はすでに修正済みです。











