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Blu-ray課金は「現行制度の枠内で当然行われるべきこと」,権利者会議が会見

  • 小笠原 陽介=日経エレクトロニクス
  • 2009/02/05 23:37
  • 1/1ページ
実演家著作隣接権センター(CPRA)の椎名和夫氏
実演家著作隣接権センター(CPRA)の椎名和夫氏
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日本音楽著作権協会(JASRAC)の菅原瑞夫氏
日本音楽著作権協会(JASRAC)の菅原瑞夫氏
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日本映画製作者協会の新藤次郎氏
日本映画製作者協会の新藤次郎氏
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 テレビ番組や映画,音楽などのコンテンツの著作権に関連する91の権利者団体で構成する「デジタル私的録画問題に関する権利者会議」が2009年2月5日に記者会見を行い,文化庁が同2月3日に開始した,いわゆる「Blu-ray課金」を盛り込んだ著作権法施行令の改正案に関する意見募集(Tech-On!関連記事)についての声明を発表した。併せて,日本音楽著作権協会(JASRAC)など7団体が,ニワンゴの動画共有サイト「ニコニコ動画(ββ)」の「ニコ割アンケート」機能を使って2008年12月に実施した「私的録音・録画に関する実態調査」の結果(発表資料)を報告した。

 会見ではまず,実演家著作隣接権センター(CPRA)の椎名和夫氏が,私的録音録画補償金制度の見直しが,地デジ対応録画機などに向けた著作権保護ルール「ダビング10」の検討と連動していた経緯を説明した(Tech-On!特設サイト)。この経緯を踏まえて,Blu-ray Discレコーダーとその記録媒体を私的録音録画補償金制度の対象機器に加えることを歓迎しつつも,それは「現行制度の枠内で当然行われるべきことが行われるに過ぎない」とし,「ダビング10への移行過程で述べられた『クリエーターへの適正な利益の還元』が実現されるものとは考えておりません」とした。

 2008年6月に経済産業大臣と文部科学大臣によるBlu-ray Discレコーダーの(私的録音録画補償金制度の課金対象機器への)指定の合意が発表され,同7月にはダビング10が実施される一方で,指定が約7カ月間実行されていないことに,声明の中で「極めて異常な事態と言わざるを得ません」としたほか,会見に出席したJASRAC常務理事の菅原瑞夫氏は「そんなに大臣の合意は軽いのか」と語った。

 声明は「仄聞するところによれば」として,経産・文科両省の調整過程で,現行の録画補償金はアナログ放送の録画に限定したもとの解釈に基づく制約を政令案に付すべきとの主張がされたようだ,とする。これについては,両大臣の合意ではBlu-ray Discレコーダーの指定がダビング10の実現に向けた環境整備であると明言されているとして「このような主張が行われること自体あり得ないことです」と主張している。もし今後,アナログ・チューナー非搭載の録画機が発売された際に,制度の対象外だとして協力義務を果たさないメーカーが現れた場合には「法的措置も辞さない」とした。

 さらに,音楽鑑賞のために利用する機器が,補償金の対象となっているMDから,対象となっていないパソコンや携帯型音楽プレーヤーに移行していることで,録音補償金が激減しているとした。菅原氏はニコ割アンケートの結果を示しつつ「(私的複製の)8割は対象外の機器で行われている」とし,補償金制度を定めた著作権法(第30条2)について「法の精神のある部分は殺されている」と語った。

 椎名氏は,ニコ割アンケートの結果を分析して算出した「30代までの人がパソコンに保有している楽曲は239億曲超」という推計値について「誤解して欲しくないが,この239億曲分が権利者の得るべきだった利益だと言っているわけではない」とした。「インターネット以前に,パソコンがビジネス・モデルを変えた」と説明した。コンテンツ流通が進まない理由として,著作権の制約が厳しいためであるとする意見が出ていることについて危機感を示し,「結局はネットの収益性の悪さが問題」との認識を述べた。さらに,より根本的には,私的複製についての制度問題を整理してルールを確定する必要があるとした。

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