図1 2009年春商戦用の9機種を発表
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図2 吉本興業所属のお笑い芸人8組が発表会に登場
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図3 「ケータイ芸人」として各機種の特徴をアピール
図3 「ケータイ芸人」として各機種の特徴をアピール
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図4 ワンセグ・チューナーを2個搭載し裏番組の録画なども可能な「932SH」
図4 ワンセグ・チューナーを2個搭載し裏番組の録画なども可能な「932SH」
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図5 「サイクロイド」機構のディスプレイ背面の段差をなくした
図5 「サイクロイド」機構のディスプレイ背面の段差をなくした
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図6 高速起動のカメラ機能を備える「930CA」
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図7 筐体を開く向きの違いでキーの表示と配列を変える「930P」
図7 筐体を開く向きの違いでキーの表示と配列を変える「930P」
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図8 円弧を描くようにスライドしてディスプレイ部とキー部の角度が変わる「830N」
図8 円弧を描くようにスライドしてディスプレイ部とキー部の角度が変わる「830N」
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 ソフトバンクモバイルは2009年1月29日,2009年春商戦向けの携帯電話機の新機種を発表した。ワンセグ放送を2番組同時に視聴あるいは録画できる機種や,1秒未満で起動するカメラ機能を搭載する機種などの計9機種を順次発売する(図1)。

 一般の参加者と報道陣を集めて都内で開催した発表会においてソフトバンクモバイル 代表取締役社長 兼 CEOの孫正義氏は「昨年,私は『ケータイがインターネット・マシン化する』と言った。今年は,そのインターネット・マシン化したケータイで『何を楽しむのか』を提案していく」と説明し,携帯電話機のハードウエア性能や携帯電話サービスの利用料金だけでなく,コンテンツが競争軸になっていくとの見通しを示した。その一環として同社は,ケータイを利用する賞金総額2億2000万円のお笑いコンテスト「S-1グランプリ」を開催することを発表した。

 S-1グランプリの開催を発表することもあり,発表会には吉本興業所属のお笑い芸人8組が登場した。孫正義氏の立ち会いのもと,ロンドンブーツ1号2号が司会を務め,キングコング,品川庄司,ライセンス,エドはるみ,ロバート,フットボールアワー,世界のナベアツの7組が「家電芸人」ならぬ「ケータイ芸人」として各機種の特徴を紹介していった(図2図3)。

2番組同時視聴や1秒未満のカメラ起動など

 「AQUOSケータイ」のブランドを冠したシャープ製の「932SH」は,ワンセグ・チューナーを2個搭載し,二つの番組を同時に視聴したり録画したりできる(図4)。ある番組の視聴中に別のチャンネルの番組を録画する,いわゆる裏番組録画も可能である。また,ディスプレイ部が90度回転する「サイクロイド」機構に改良を加えた。回転機構を格納する部分をディスプレイ部の筐体に挟み込むことで,ディスプレイ部背面側の段差をなくした(図5)。スピーカーは筐体の左右とヒンジ部に計3個搭載し,仮想5.1チャネル・サラウンド機能にも対応した。

 「EXILIMケータイ」ブランドのカシオ日立モバイルコミュニケーションズ製「930CA」は,0.99秒で起動するカメラ機能を備えた(図6)。撮像素子は約809万画素のCMOSセンサである。カメラ機能の活用を重視した機種として,撮影した写真を快適に閲覧できるようにした「スナップビューア」機能や,簡易な操作でブログやSNSに写真を投稿できる「ブログアップロード」機能などのソフトウエアを搭載した。

 このほか,表示部を縦向きで開いたときと横向きで開いたときにキーの表示と配列が変わるパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「930P」(図7),円弧を描くようにスライドする薄さ13.9mmのスライド型筐体を採用したNEC製の「830N」(図8),ワンセグやカメラなど12種類の機能をワンタッチで起動できるパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「831P」,ワンセグ機能などを省略して基本機能に絞り込んだ小型・軽量(約93.8g)のSamsung Electronics社製「731SC」などを発表した。

コンテンツの充実を図る

 今回ソフトバンクモバイルが発表したS-1グランプリは,同社の契約者の投票によって人気のお笑い芸人を選ぶコンテストである。プロのお笑い芸人が投稿した映像2本を契約者にメールで通知し,2本の映像のうちどちらが面白かったかを投票してもらう。メールを見たユーザーは,見たいときにその映像を見て,メール内のボタンを押すことでどちらかに投票する。この対決を毎日続けて月間チャンピオンを決定し,月間チャンピオンとなったお笑い芸人には賞金1000万円を授与する。2010年には,月間チャンピオンを集めた年間チャンピオン大会を開催し,その模様をテレビで生放送する予定である。年間チャンピオンの賞金は1億円と高額に設定した。「テレビよりも面白いイベントになるかもしれない」(孫氏)と期待する。

 また,ソフトバンクモバイルの公式サイトとして各社が提供している有料コンテンツ26個の情報料をまとめて月額315円にするパック・プラン「コンテンツ得パック」を発表した。「情報料を合計すると月額5000円相当になるコンテンツが月額315円で使い放題になる」とソフトバンクモバイルは説明する。

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