計測器や産業機械のメーカーであるアンリツは2009年1月28日,従業員の削減を中心とした「緊急経営施策」を発表した(PDF形式の発表資料1)。国内の正社員から100人程度,米国子会社など海外の正社員から150人程度,削減する。さらに国内の期間従業員の契約更新を見送ることで150人程度,従業員を減らす計画。国内の正社員については,希望退職者を募り,会社都合退職金に加えて転進支援金を支給する。

 同社は同日発表の2008年4月~12月期決算で赤字に転落(PDF形式の発表資料2)。主力の計測器事業で2008年10月以降,顧客の設備投資抑制や投資先送りの動きが顕著になったという。特に日本での需要減少と円高が響き,収益が悪化したと同社は説明する。この状況を受けて,2009年3月末までに従業員を削減する方針を固めた。

 なお,同社は2009年1月から本社と一部グループ会社において,ワークシェアリングも導入している。月間の休暇日数を1人当たり2日増やすことで,雇用人数の維持に努めているという。