フィンランドのNokiaは現地時間2009年1月22日,2008年第4四半期(10月~12月)の決算を発表した(PDF形式の発表資料)。それによると,売上高は127億ユーロ(約165億米ドル)で前期と比べ3.5%増加したものの,前年同期比では19.4%落ち込んだ。純利益は5億7600万ユーロ(約7億4900万米ドル)で前年同期から69%急落。希薄化後の1株当たり利益は0.15ユーロ(約0.20米ドル)で,前年同期の0.47ユーロ(約0.61米ドル)を大幅に下回った。

 デバイスとサービス事業の売上高は81億ユーロで,前年同期から27%減少。全世界で出荷台数が落ち込んだほか,需要減によるASP(平均販売価格)の低下などが影響した。同事業のうち,サービスとソフトウエア分野の収入は1億5800万ユーロだった。

 当期における業界の携帯電話機の販売台数は3億500万台で,前年同期から9%減少した。Nokiaの携帯電話機の販売台数は1億1310万台で,同15%減。同社の市場シェアは推定37%で,前年同期の40%から縮小した。また同社の携帯電話機のASPは71ユーロで,前年同期の72ユーロからわずかに低下した。

 2008年通期の売上高は,前年同期比0.7%減の507億ユーロ。純利益については,米メディア(New York Times)が同42%減の40億ユーロと報道している。

 同社は2009年に,携帯電話機の販売台数が前年から約10%下回ると予測する。下期より上期の落ち込みが大きくなる見通しという。