図1 実演の様子。ノート・パソコンに機能を拡張した超解像処理技術を搭載している。
図1 実演の様子。ノート・パソコンに機能を拡張した超解像処理技術を搭載している。
[画像のクリックで拡大表示]
図2 マルチタッチ対応のノート・パソコン
図2 マルチタッチ対応のノート・パソコン
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝は,画素情報を補間する信号処理技術を用いて入力画像の解像度を超える出力画像を作り出す,いわゆる超解像処理技術に新たな機能を追加し,その関連デモを「2009 International CES」で披露した(図1)。YouTubeなどの動画共有サイトにアップされている動画コンテンツを再生する場合を想定する。超解像処理技術は,同社の液晶テレビのほか,ノート・パソコンにも搭載済みだが,あくまで「DVDの再生時などに利用するもの。これまでWebコンテンツは想定していなかった」(説明員)という。

 今回,Web上の動画コンテンツ向けに2種類の機能を加えた。一つはフレーム・レートを向上させる機能である。動画共有サイトにアップされている動画は,「個人がデジタル・カメラの動画機能で撮影したものが数多くある。こうした動画のフレーム周波数は30フレーム/秒もなく,10~15フレーム/秒の場合が多い」(説明員)という。そこで,フレーム・レートを2倍にする。例えば10フレーム/秒は20フレーム/秒になる。最大60フレーム/秒にまで高めることができるとする。もう一つが音声の雑音を除去する機能である。

 このほか,ノート・パソコン向け新技術として,2点入力に対応したタッチ・パネル搭載機を披露した(図2)。同社従来品では,今まで検知できるのは1点のみだった。2本の指の間隔を狭めたり,広げたりするジェスチャーで静止画の拡大・縮小などができる。静電容量方式のタッチ・パネルを採用したという。