米Melodis Corp.は,同社が運営するWebサービス「midomi.com」とその日本版「midomi.co.jp」の拡充に向けて,ヤマハおよび通信カラオケ・システムを手掛けるエクシングと提携すると発表した(発表資料同2)。midomi.comおよびmidomi.co.jpは,ユーザーが歌った歌声や鼻歌などから,目的の曲を探し出すことができるサービス(Tech-On!の関連記事同2)。ユーザー自身が歌った歌声をデータベースに登録することで,データベースを拡大していく仕組みになっている。

 今回の契約に基づき,Melodis社はヤマハの歌声合成ソフトウエア「VOCALOID」を使用して,多くの歌声を作成し,midomi.comおよびmidomi.co.jpのデータベースに加える。一方,ヤマハは,Melodis社がmidomi.comおよびmidomi.co.jpに用いている,歌詞とメロディをマッチングする技術「dynamic transmission matching(DTM)アルゴリズム」を使用して,VOCALOIDの歌詞とメロディを整合することが可能になるという。Melodis社は「ヤマハのVOCALOIDは,midomiサービスのユーザーによって登録される曲に加え,データベースを補完する理想的な機能になる」としている。

 エクシングとの提携では,Melodis社はエクシングの通信カラオケ・システム「JOYSOUND」の約10万曲のMIDIデータや歌詞データを,midomi.comおよびmidomi.co.jpのデータベースに加える。今後,新曲データも1カ月あたり約1000曲程度追加していくという。エクシングは,今回の提携によって,JOYSOUNDのWebサイト上に,Melodis社の歌声検索機能を組み込むことを計画している。JOYSOUNDユーザーのコミュニティ内でのオンライン音楽検索を,さらに強化することを目指すという。


【タイトル変更】掲載当初のタイトルは「歌声検索サービスのMelodis社がヤマハの『VOCALOID』などと提携,データベースを拡充」でしたが変更しました。

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