NTTドコモと富士通は,携帯電話機「FOMA F905i」をベースに,台湾市場向けにミドルウエアなどを変更した端末を共同で開発した(発表資料Tech-On!関連記事)。この端末は,台湾の通信事業者であるFar EasTone Telecommunications Co., Ltd.(以下,FET社)が「F905i」の名称で販売する。

 台湾版のF905iは,液晶パネルやデジタル・カメラなどは日本版のF905iと同様。指紋認証など主要機能も搭載した。主な変更点は,中文繁体文字の入力を可能にする,FET社のiモード・サービスを台湾現地語で利用できるようにする,といったユーザー・インタフェースの現地語対応である。通信網はFET社が提供するW-CDMAネットワークを利用する。

台湾向けF905iの画面例
台湾向けF905iの画面例 (画像のクリックで拡大)

 富士通はここ数年,日本市場向けにのみ端末を開発・製造しており,同社としては数年ぶりの海外展開になる。今後の海外展開に関して同社は「検討している段階」(富士通 広報)とした。一方,NTTドコモとしては初の海外展開になるが「今回のビジネスは,資本提携関係にあるFET社の端末系列の拡充に寄与するもの。今のところ,このほかの海外展開予定はない」(NTTドコモ広報)という。

この記事を英語で読む