次世代版への方向性
次世代版への方向性
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 ディスプレイ関連の標準化などを手掛けるVESA(Video Electronics Standards Association)が策定したデジタル・インタフェース規格「DisplayPort」の次世代仕様「v1.2」が,2009年中ごろにも仕様が決まる。VESAが開催した報道機関向け説明会で,次世代版の方向性を示した。現行仕様は「v1.1a」である。

 v1.2では,1)高速化,2)マルチ出力,3)ミニ・コネクタの導入,を実現する予定だ。高速化するのは映像信号を伝送する「Main Link」と,制御信号などをやり取りする補助チャネル「AUX CH」の2種類である。信号線1対(1レーン)当たりのデータ伝送速度を5.4Gビット/秒と,現行仕様のv1.1aから2倍に引き上げる。DisplayPortでは,最大4レーン使用でき,ケーブル1本で21.6Gビット/秒となる。これにより,3次元映像や,2160×3840画素の映像への対応を図る。AUX CHでは,高速化することで機能拡張を狙う。

 マルチ出力では,例えば1台のノート・パソコンから,複数のモニターへと映像を出力する用途を想定する。ミニ・コネクタの導入は,薄型ノート・パソコンに向けたものである。v1.2の仕様策定に先駆け,既に米Apple社が「Mini DisplayPort」として,同社のノート・パソコンに導入済みである(Tech-On!関連記事)。今後,同種のミニ・コネクタをDisplayportの仕様として正式に策定する考えだ。