米Broadcom Corp.は,2009年1月8~11日に米国ラスベガスで開催されている「2009 International CES」で,次世代のBluetooth規格案に基づく,実際に稼動する機器を実演展示している(発表資料)。物理層とMAC層にIEEE 802.11など既存のBluetoothとは異なる無線伝送技術を利用する「alternative MAC and PHY (AMP) 」技術により,データ転送速度は最大24Mビット/秒が可能とする。現在のBluetooth Version 2.1+EDR(enhanced data rate)のデータ転送速度の10倍程度になる。

 CESでの実演展示は,Bluetoothの送受信機能と無線LAN機能を1チップに集積した同社の「BCM4325」(Tech-On!関連記事)などにより,IEEE802.11gの無線LANを利用して行っている。実演の内容は,AMP技術に対応した機器同士で,例えばパソコンからパソコンへ,パソコンから携帯電話へ,携帯電話から携帯電話へ,といった組み合わせでの高速なファイル転送であるという。

 Broadcom社が実装したAMP技術は,次世代Bluetooth規格の最新のドラフト(草案)に基づく。同ドラフトはコード・ネーム「Seattle」と呼ばれている。Broadcom社は今回のAMPの実装形態が,最終仕様に準拠すると予測している。