2008年7月〜9月期の携帯電話機の国内出荷台数シェア
2008年7月〜9月期の携帯電話機の国内出荷台数シェア
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 シャープは携帯電話機の国内市場で10四半期続けて出荷台数シェアの首位に立った。市場調査を手掛けるインターナショナルデーターコーポレイションジャパン(以下,IDC)の調べによれば,2008年7月~9月期の携帯電話機の国内出荷台数は前年同期比27.8%減の839万台で,シャープはこのうち23.9%を占めたという。

 市場全体としては縮小が続いている。4四半期連続で前年実績を下回り,7月~9月期は台数,成長率ともに過去5年間で最低となった。販売方式の変更に伴うエンド・ユーザー向け価格の上昇や,通信事業者が在庫調整のため新規端末の調達を減らしたことなどが響いたとIDCはみている。IDCは「冬商戦向け新規モデルはやや訴求力不足」として,今後も前年割れが続く可能性が高いと予測する。

 メーカー別にはシャープが首位を維持したが,市況の悪化と並行して四半期ごとに同社の出荷台数は減っている。2位は前期と同様にパナソニック モバイルコミュニケーションズで出荷台数シェアは16.6%。NTTドコモ向けの「P906i」の販売が好調だった。NECは前期から順位を1つ上げて第3位。NTTドコモ向け「N906i」の販売が比較的好調だったこと,ソフトバンク向けにも新規端末の供給を再開したことでシェア12.5%を確保した。一方,これまで長期にわたって堅調な販売実績を誇っていたドコモ向け「らくらくホン」の需要に陰りが見え始め,この影響から富士通は順位を1つ落とした。

《訂正》
記事掲載当初,第1段落で「シャープは携帯電話機の国内市場で10カ月続けて出荷台数シェアの首位に立った」としていましたが正しくは「10四半期続けて」です。お詫びして訂正いたします。記事本文は既に訂正済みです。