米IEEEの業界標準策定組織,IEEE Standards Association(IEEE-SA)と,米Dolby Laboratories傘下の特許ライセンス・プログラム管理会社であるVia Licensingは米国時間2008年12月8日,IEEE標準規格の特許ライセンス・プログラムに関して両社が協力すると発表した。IEEE標準の特許プールを構築し,標準技術に準拠した製品の開発を促進する。

 特許プールは,複数の企業や機関が所有する特許権を一元管理する仕組み。標準技術の実装に必要な複数の権利を一括してライセンスできるようになる。開発企業側にとっては,ライセンス取得に伴う負担やコストが軽減されるなどのメリットがある。

 IEEE-SAとVia Licensingは今後,特許プールのメリットをIEEE-SAの参加企業に認識してもらう取り組みを進める。ライセンス・プログラムの管理はVia Licensingが担当する。

 Via LicensingのJean-Michel Bourdon社長は,「IEEEが世界的な技術標準の策定を続けるなか,知的財産に関する問題には公正かつ経済的な方法で対処することが重要」と述べている。「必要不可欠な知的財産を,透明,中立,かつ円滑に利用できるよう,IEEEとVia Licensingは力を合わせる」としている。

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