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 セイコーインスツルと仏Nemoptic社は,Nemoptic社の保有する「BiNem」技術を使用したメモリー性を持つ液晶に関するライセンス契約を締結したと発表した(発表資料)。今回の契約によって,セイコーインスツルはBiNem技術を使った液晶製品を独自に開発・製造・販売できるようになる。セイコーインスツルは2007年4月に,Nemoptic社とBiNem技術を使った液晶パネルの製造受託契約を締結していたが(Tech-On!の関連記事),同パネルの需要拡大を見込み,独自製品の開発などを決めた。

 BiNem技術を使った液晶パネルはメモリー性を持つため,通常の液晶パネルと異なり,画面を表示させた後に通電を遮断しても表示内容を保持できる。従来のメモリー性液晶パネル比べて,コントラスト比も高く,視野角も広いという。スーパーマーケットなどの小売店向け電子値札や電子ブックなどの用途を想定する。

 今後は,セイコーインスツルの販売チャネルを活用して販売拡大を目指す。2009年3月に月産10万台規模で量産を開始し,徐々に製造能力を拡大する予定である。






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