KDDIは2008年12月3日,第3.9世代(3.9G)移動体通信システムにLTE(long term evolution)を採用し,そのコア・ネットワーク機器のベンダーとして日立製作所を選定したと発表した(発表資料)。「コスト・汎用性」,「国際動向」,「将来発展性」を考慮して,LTEの採用を決めたとする。今後,日立製作所はカナダNortel Networks Ltd.と協力し,LTE製品を開発する。

 日立製作所が開発するのは,MME(Mobility Management Entity)やS-GW(Serving Gateway),P-GW(PDN Gateway),PCRF(Policy and Charging Rules Function)といったコア・ネットワーク・ノードやネットワーク装置,監視制御のO&M装置など。基地局間のシームレスな移動のためのモビリティ管理を行うMMEについては,Nortel Networks社と共同で開発する。システム全体のインテグレーションは,日立製作所が行う。なお,日立製作所で実際に製品開発を行うのは,同社の100%子会社である日立コミュニケーションテクノロジーである。

 KDDIは,2008年度内に商用コア・ネットワークを発注する予定。2009年にLTEの無線基地局の開発ベンダーを選定し,2010年にLTEのコア・ネットワークと基地局の開発を完了する計画としている。

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