フィンランドNokia Corp.は,携帯機器を使って家電の制御などを可能にするプラットフォーム「Nokia Home Control Center」を開発中であると発表した(発表資料)。Nokia Home Control Centerはスマートフォンやパソコン向けのホーム・オートメーション用プラットフォーム。同プラットフォームを用いたサービスでは,携帯機器から家庭の消費電力を監視して,家電のスイッチをオン/オフしたりすることができるという。将来的には,Nokia Home Control Centerを使って,セキュリティ・システムや冷暖房,換気システムなど家庭全体を制御できるシステムの実現を目指すという。Nokia Home Control Centerは,オープン・プラットフォームで,サード・パーティが開発したサービスを動作させることも可能。2009年末までに提供を開始する予定である。
 
 加えてNokia社は,欧州のエネルギー企業であるドイツRWE AGと協業することも明らかにした。RWE社のエネルギー事業における強みとNokia社の技術ノウハウを組み合わせ,家庭内のエネルギー消費量とCO2排出量を管理する包括的なソリューションを開発する。協業による最初の製品は,携帯電話機やパソコンから家庭内の暖房システムを管理するものになる見込み。中央制御ユニットと無線制御可能なラジエーター用のサーモスタットを組み合わせる。 提供開始は2009年後半の見通し。RWE社はこの製品を,新規のエネルギー供給契約と組み合わせて販売することも計画しているという。両社は,2009年以降,スマート・メーターと連携するサービスを提供する予定。このサービスでは,消費者はエネルギー消費量の情報をリアルタイムに入手し,エネルギー料金を遠隔操作で制御できるという。

 なお,Nokia社は2008年12月2~3日にスペインのバルセロナで開催される「Nokia World 08」で,Nokia Home Control Centerのデモを行う予定である。