EDR対応のBluetooth用システムLSI「TC35655IXBG」
EDR対応のBluetooth用システムLSI「TC35655IXBG」
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 東芝は,カーオーディオやカーナビなどの車載機器向けに,高速通信規格EDR(enhanced data rate)に対応した1チップのBluetooth用システムLSI「TC35655IXBG」を発売する(発表資料)。ハンズフリー通話や,携帯電話機などで再生した音楽の無線伝送といった用途を想定する。

 発売するチップは,ベースバンド処理部とRF部で構成する。このうちベースバンド処理部には,ハンズフリー通話の音声処理と音楽再生処理用に英ARM Ltd.のCPUコア「ARM926」を搭載した。同社従来品と比べてチップ面積を約28%削減したという。

 RF部には,バイアス電流合成方式と呼ぶ独自の温度補償技術を採用した。動作温度範囲-40~+85℃において高い受信感度を実現したほか,送受信切替えスイッチなどをチップ上に混載することで外部部品を削減できるとした。受信感度は,データ伝送速度が2Mビット/秒時に-91dBm,同3Mビット/秒時に-83dBm。電源電圧は+1.5/3.3V。

 パッケージは11mm×11mm×1.2mmの225端子BGA。サンプル価格は4000円。2009年1月にサンプル出荷を開始し,2009年第4四半期に量産を開始する。量産は月産30万個を予定する。