欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)は,スウェーデンEricsson Mobile Platforms AB(EMP)とスイスST-NXP Wireless SAによる合弁会社の設立を承認した。EMP社はスウェーデンEricsson ABの子会社で無線プラットフォーム設計事業を営んでいる。ST-NXP Wireless社は伊仏合弁のST Microelectronics社の子会社でモバイル通信向け半導体事業を手がけてきた。

 新会社では,携帯電話機向け無線プラットフォームおよびモバイル通信向け半導体を世界規模で供給する。具体的には,HSPA(高速パケット・アクセス)方式に対応した最新の3G(第3世代)端末向けプラットフォーム開発を含むEMP社の全事業と,2G(第2世代)端末およびW-CDMA(広帯域符号分割多重アクセス)方式の3G端末に関連するST-NXP社の事業を統合する。ST-NXP社は現在,EMP社のHSPAプラットフォームに搭載されるコア半導体の主要供給元である。

 ECは,両社の合弁計画について調査した結果,水平市場における両社の競合は軽微で,競争が阻害される可能性は低いという結論に達した。