物質・材料研究機構は,使用済みの電子機器から希少金属を回収するための簡便な方法を開発したと発表した。現在のリサイクルプロセスでは,電子機器をまず解体・選別してから,粉砕などの処理にかけるケースが多い。そのため,解体しやすさに十分に配慮されていない電子機器を扱う場合には,無理やり解体するための技術や人手を投入しなければならなかった。新しく開発した手法は,解体・選別のために労力を割くのをやめて,混合物は混合物として割り切り,それらを一括して処理してしまおうというもの。具体的には,電子機器を数cm角程度に破砕し,それをボールミルで一括処理することで,希少金属成分が濃縮された粉(同機構は「都市鉱石」と呼ぶ)を造ってしまおうというものである。
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