デジタル録画サービスの米TiVo Inc.は米国時間2008年11月25日,2009会計年度第3四半期(2008年8~10月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は6450万米ドルで前年同期の7550万米ドルから減収となったものの,純利益は1億60万米ドル(1株当たり利益は1米ドル)で前年同期の純損失830万米ドル(1株当たり損失は0.08米ドル)から黒字転換を果たした。米DISH Network(旧EchoStar Communications)との特許侵害訴訟において勝訴し,損害賠償金として約1億500万米ドルを獲得した結果である(ITPro関連記事:TiVoのタイム・ワープ特許訴訟,米最高裁がEchoStarの上訴を却下)。

 調整後のEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は9530万米ドルで,前年同期の20万米ドルから大幅に改善した。なお,EchoStarからの賠償金を除いた場合,当期のEBITDAは750万米ドルとなる。

 売上高の内訳を見ると,サービス収入が4770万米ドル(前年同期は5290万米ドル),技術による収入が400万米ドル(同530万米ドル),ハードウエアの売上高が1280万米ドル(同1720万米ドル)で,いずれも前年同期を下回った。

 当期に新規加入者4万4000人を獲得し,サービス加入者は約170万人となった。提携企業を含めた場合の加入者合計は350万人。月間の解約率は1.4%だった。

 第4四半期(2008年11月~2009年1月)の業績については,サービスと技術による収入が4700万~4900万米ドルと見込む。純損失は1000万~1200万米ドル,調整後のEBITDAは200万~400万米ドルの赤字と予測している。