フィンランドNokia Corp.は,中国独自の第3世代移動体通信規格「TD-SCDMA」に対応する携帯端末の開発を既に始めており,2009年末までに発売することを計画していると発表した(発表資料)。この端末はSymbian OSのプラットフォーム「S60」を採用するという。2008年11月にマカオで開催された「Mobile Asia Congress 2008」で明らかにした。

 Nokia社は,TD-SCDMAの開発を支援する意向を表明し,「当社は,TD-SCDMA方式の端末を開発することのほか,通信事業者やチップセット・メーカーといった中国のTD-SCDMA端末のバリュー・チェーンに関わるすべての企業と連携することも目標にしている」と説明した。

 Nokia社は,Symbian OSの資源をTD-SCDMA規格対応端末の市場拡大に活用する考え。現在,サード・パーティが提供するS60に対応した商用のアプリケーションは,1万種類以上提供されているという。これらのアプリケーションは,開発中のTD-SCDMA方式の端末に利用できるようになる予定。これによって,中国のTD-SCDMA方式の端末のユーザーに,豊富な機能を提供するとしている。