三洋電機は,同社製のドラム式洗濯乾燥機およそ28万台を無償で点検・修理すると発表した(発表資料)。2002年4月に発売した「AWD-A845Z」で乾燥運転中に発火事故が発生したため,類似機種も含めて無償点検・修理を実施する。事故は2008年6月から3件が報告されており,うち1件では住宅の一部にも火が移ったという。

 不具合の原因は,温度ヒューズの端子の接触不良とヒータのリード線の屈曲疲労。三洋電機は「単純な部品の不良ではなく,温度や湿度などの使用環境が想定より過酷なものになった場合,当該部品の経年劣化が通常より早く進み,不具合につながる可能性がある」(同社広報)と説明する。

 無償点検・修理の対象となるのは,2002年4月から2003年10月に製造したAWD-A845Zのほか類似の8機種で,対象台数は合計で27万9583台。点検・修理に関わる費用50億円を三洋電機が全額負担する。






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