フィンランドのNokiaは現地時間2008年11月14日に,同年第4四半期の市場見通しの下方修正を発表した。市場全体の携帯電話販売数は従来予測を下回り,約3億3000万台にとどまる見通し。

 同社は,世界経済の低迷と為替の変動による影響で,世界的に消費者の買い控えが起きているため,携帯電話市場を含む多くの業界で販売が落ち込んでいると説明。2008年通期の販売台数見込みは12億4000万台で,従来予測の12億6000万台から引き下げた。

 同社の市場シェアについては,前期と同水準またはわずかに拡大するとの従来見通しを維持した。同社Devices & Services部門の売上高と利益はマイナスの影響を受ける見込み。

 また,2009年通期の携帯電話台数が前年より減少するとの早期見通しも示した。Nokiaはこれに対処するためのコスト削減策として,外部の契約者やコンサルタント,プロフェッショナル・サービスの導入を縮小する予定。

 詳しい2009年の見通しとコスト削減策については12月4日に発表する。また,第4四半期決算は2009年1月22日に報告する。

 なお同社は,一部施設の閉鎖や600人の社員削減を含む組織再編策を2009年1月1日より実施することを,11月4日に発表している(関連記事:Nokia,600人を削減する再編計画を発表,09年1月から)。

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