川崎重工は,韓国の現代建設から蒸気タービンを主機関とした蒸気タービン発電設備を受注した。同設備は,現代建設が大韓住宅公社からフルターンキー方式で建設契約を締結したプロジェクト「Daejeon Southwest Mass Energy Facility Project(韓国/大田市)」向けのもの。LNG焚きボイラで発生した蒸気を利用し,48.3MWの発電を行う。納入は2009年12月。現代建設が発電所工事と現地試運転を終える2010年12月には,最終顧客である大韓住宅公社に引き渡される予定だ。

 現代建設が建設する発電所は,新興住宅地向けに電力と熱を提供する。特に熱に関しては,韓国独特の暖房設備であるオンドルやシャワーに使う温水など向けに蒸気を供給することになる。

 韓国政府は現在,省エネルギや温室効果ガス/大気汚染物質の低減を目的として都市部を中心に天然ガスを利用した地域熱電併給事業を推進している。今回のプロジェクトもその一環。発電設備の受注に成功した川崎重工では今後,エネルギ/環境ビジネスの拡充を図っていくという。