米NPD Groupは米国時間2008年11月10日,米国携帯電話市場の調査結果を発表した。第3四半期に米国の成人が最も購入した携帯電話は米Appleの「iPhone 3G」で,これまで12四半期連続トップだった米Motorolaの「RAZR V3」から首位の座を奪った。

 3位はカナダResearch In Motion(RIM)の「Blackberry Curve」,4位は韓国LG Electronicsの「Rumor」,5位は同じくLGの「enV2」だった。

 同調査の業界分析担当ディレクタであるRoss Rubin氏は,iPhone 3GがRAZR V3を抜いたことについて,ファッション性を追求したデザインからファッショナブルな機能性を追求したデザインへの移行を指摘している。「トップ5のうち4モデルは,メッセージングや高度インターネット機能に最適化したものだった」(同氏)。

 米国消費者が携帯電話を購入する際に重視する点として,43%が「カメラ内蔵」を,36%が「テキスト・メッセージング機能」を挙げた。またQWERTYキーボードのニーズが高まっており,当期に販売された携帯電話の30%がQWERTYキーボードを搭載していた。前年同期のその割合は11%だった。

 当期に販売された携帯電話の83%がBluetoothに対応し(前年同期の割合は72%),68%が音楽再生機能を備えていた(同49%)。

 第3四半期に米国成人が購入した携帯電話は合計3200万台。iPhone人気と季節的な要因で第2四半期より伸びたものの,前年同期と比べて15%減少した。平均販売価格は88ドルで前年同期比6%上昇しているが,全体的な売上高は同10%減の29億ドルとなった。

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