講演するK.R. Balaji氏 日経BPが撮影。スライドはで,今回のDFM処理の流れ。
講演するK.R. Balaji氏 日経BPが撮影。スライドはで,今回のDFM処理の流れ。
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今回のDFM処理系を組み込んだ「DESIGNrev」の実行画面例 実行したいDFM処理はプルダウン・メニューで選べる。QUALCOMM のデータ。
今回のDFM処理系を組み込んだ「DESIGNrev」の実行画面例 実行したいDFM処理はプルダウン・メニューで選べる。QUALCOMM のデータ。
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ダブル・ビア化のパラメータ設定画面例 設計者がこれまで使ってきたCadenceのツールに似た感じにしたという。QUALCOMM のデータ。
ダブル・ビア化のパラメータ設定画面例 設計者がこれまで使ってきたCadenceのツールに似た感じにしたという。QUALCOMM のデータ。
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 米QUALCOMM Incorporatedは,米Mentor Graphics Corp.のLSIマスク・レイアウト検証ツール「Calibre」を配置配線後のDFM(design for manufacturability)処理にも適用した事例を発表した。この発表は,米カリファルニア州Santa Claraで11月5日と6日に開催のMentorのユーザー会議「USER2USER 2008」で行われた。

 QUALCOMMはレイアウト設計を米Cadence Design Systems, Inc.のEDAツールで,設計ルール・チェック(DRC)をMentorのCalibreで行ってきた。DFM処理はさまざまなフェーズで行われているが,今回の対象は,配置配線終了後のDFM処理である。具体的には,ダブル・ビア化やビアの周辺金属の拡張,ダミー・メタル・フィルなどを行う。

 これらの処理は,CadenceのEDAツールで実行してきた。しかし,GDS IIファイルを開くだけでかなりの時間がかかってしまっていたので,その改良策を模索していた。QUALCOMMが選んだのが,Calibreに含まれる(1)マスク・レイアウト・ビューワの「DESIGNrev」と,(2)DFM処理機能(ダブル・ビア化やビアの周辺金属の拡張,ダミー・メタル・フィルなど)である。

 DESIGNrevはGDS-IIファイルの高速読み出し/書き込み,およびGUIのために使った。なお実際のマスク・レイアウトのDFM処理には,Calibre組み込まれているDFM処理コマンドを使うことにした。