図1 Senior Vice President,Windows and Windows Live Engineering GroupのSteven Sinofsky氏
図1 Senior Vice President,Windows and Windows Live Engineering GroupのSteven Sinofsky氏
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図2 Thumbnail表示。マウス・カーソルをタスク・バー上のアプリケーション・アイコンの上に動かすと,画像が一覧できる
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図3 Jump List。タスク・バー上のアプリケーション・アイコンの上で右ボタンをクリックすると表示される。
図3 Jump List。タスク・バー上のアプリケーション・アイコンの上で右ボタンをクリックすると表示される。
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図4 Device Stage。接続した機器の機能を表示できる。
図4 Device Stage。接続した機器の機能を表示できる。
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図5 マルチタッチ・ユーザー・インタフェースに対応
図5 マルチタッチ・ユーザー・インタフェースに対応
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図6 NetBookを片手にWindows 7の軽さを語るSinofsky氏。ただし実際に動いているのがWindows 7であるかどうかは,遠目にはわからない。
図6 NetBookを片手にWindows 7の軽さを語るSinofsky氏。ただし実際に動いているのがWindows 7であるかどうかは,遠目にはわからない。
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 米Microsoft Corp.は2008年10月28日,「Professional Developers Conference 2008(PDC 2008)」において,次期パソコン向けOS「Windows 7」を公式の場で初公開した。発表を担当したのはSenior Vice President,Windows and Windows Live Engineering GroupのSteven Sinofsky氏(図1)。

 まず変化が見られるのが,ユーザー・インタフェースの部分である。これまでよりもユーザーの利用状態を意識するような変更が行われた。例えばマウス・カーソルをタスク・バー上の起動中のプログラムのアイコンに動かすと,実際に動いている画面が並んで表示される(図2)。つまり,複数のウインドウを開いているときに,ユーザーが選びたいウインドウがどれなのか,名前だけでは分かりにくい。そこで,画面も見せるようにした。現行版の「Windows Vista」では,同様の機能を「Flip 3D」で実現していたが,すべてのウインドウを対象としてしいた点が異なる。

 またツール・バーのアプリケーション・アイコンの上で右マウス・ボタンをクリックすると,そのアプリケーションで最近使ったファイルなども含む形でメニューが表示される(図3)。「Jump List」と呼ぶ。現在でも,ウインドウの大きさを変えたりウインドウを閉じるといったメニューが表示されるが,Windows 7ではその表示内容を大きく増やした。

 機器の接続に関しては,まずネットワークの自動認識が挙げられる。ノート・パソコンの場合,家庭と職場では設定が異なるため,ネットワークにつながる機器などが違ってくる。Windows 7では,家庭のネットワークを自動的に認識し,例えば通常使うプリンターを自動的に切り替えてくれる。

 さらに「Device Stage」というユーザー・インタフェースを備え,デバイス側で実行が可能な機能を自動的に認識する(図4)。例えばメディアの再生機能があれば,パソコンにある音楽データを接続した機器で再生させるといったことが可能である。

 ユーザー・インタフェース面で大きく変わったのは,マルチタッチのユーザー・インタフェースにも対応していること。操作方法は同社の「Microsoft Surface」と似ている。ピンチ操作で画像を拡大/縮小したり,2点に触って両方の指を回すことで画像を回転させるといったことが可能である。

NetBookでも動作すると明言

 このほかWindows 7に関して,Sinofsky氏は「最近流行している,いわゆる『NetBook』でも動作する。1Gバイトのメモリ,1GHzの動作周波数で十分」と語り,Windows Vistaよりも「高速で,かつ軽くなる」(Sinofsky氏)と力説した。

 Windows Vistaとの互換性は高いので,既存のアプリケーション・ソフトウエアを大きく変える必要はないが,Windows 7ではより豊かなユーザー・インタフェースが使えるのでそれに対応すべきだとした。例えばJump Listへの対応や,マルチタッチ・ユーザー・インタフェースへの対応などである。