韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,米SanDisk Corp.に持ちかけていた買収提案を撤回すると発表した。Samsung社が2008年10月22日に明らかにしたもの。Samsung社はこの発表の中で,SanDisk社の取締役会に宛てた書簡の内容を公開している。

 Samsung社は,「今回の買収提案で合意できなかったことに失望している」とし,「我々の提案を実行すれば,SanDisk社の株主に十分な利益を提供し,SanDisk社の従業員などにも幅広いプラットフォームや機会を提供できたと考えている」とコメントを寄せた。

 買収提案を撤回した理由に関しては,「今回のような重要な決断に当たっては,株主に対して責任がある。SanDisk社が最近発表した2008年第3四半期の業績や東芝との生産体制の見直しなどは,SanDisk社のリスク因子の大幅な増加および企業価値の低下を示している。これらの状況を勘案した結果,SanDisk社の買収に対する興味がなくなった」と説明した。

 Samsung社は,SanDisk社に同社の全株式を1株当たり26米ドルで買い取る買収案を提案したことを発表していた(Tech-On!の関連記事同2)。